秋田)相撲一筋に 秋田の誇り 豪風関引退振り返る

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渡部耕平
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 大相撲を見る楽しみが、今年は少なくなった。1月の初場所で、秋田県北秋田市出身の元関脇・豪風関(40)が引退したからだ。本名は成田旭(あきら)さん。今は押尾川(おしおがわ)親方として尾車部屋で指導している。

 引退の表明は初場所10日目の1月22日。前日の黒星で負け越し(1勝8敗)が決まり、その翌日だった。番付は東十両12枚目で、残りを全勝すれば十両に残る可能性もあった。だが、本人は「豪風らしい理想の相撲が取れなくなった」と引退の理由を語った。潔かった。

 「豪風らしい相撲」とは、低い当たりと一気の押しだ。会心の一番は、2009年11月の九州場所での把瑠都(ばると)関(のちの大関)との相撲だった。身長198センチ、体重189キロの「エストニアの怪人」に対して、172センチ、152キロの豪風関が頭からぶつかり、そのまま走るように押し出して勝った。

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