長崎)石木ダムの予定地を歩く 過酷な歴史、顧みぬ権力

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原口晋也
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 石木ダム(川棚町)本体が築かれる川岸に、住民が「ダム小屋」と呼ぶトタンぶきのあばらやがある。工事を監視するため、水没予定の川原(こうばる)集落の住民が44年前に建てた。

 師走のすきま風が吹き込む畳の間で、住民の松本マツさん(93)と岩永サカエさん(79)が、こたつで暖をとっていた。

 台風19号の福島の被災者が避難所で年越しする見込みだと伝えるテレビに「かわいそかねえ」。二人がそろってつぶやいた。

 その高齢で、酷暑の夏も厳冬…

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