宮城)強制不妊訴訟、控訴審へ 司法に問う「優生思想」

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窪小谷菜月 山本逸生
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 ――こんなことがあっていいのか。

 約50年間に少なくとも全国で1万6千人が不妊手術を強いられた根拠となった旧優生保護法(旧法)。宮城県内の60代と70代の女性が、国に損害賠償を求めた全国初の訴訟の判決が5月、仙台地裁で言い渡された。60代女性の義姉は法廷で、裁判長が「請求を棄却する」と読み上げた判決文を聞きながら、怒りがこみ上げた。

 60代女性は、幼い頃の治療の後遺症で、重い知的障害が残った。おなかに大きな手術痕があり、母親は生前、義姉に「不妊手術をした」と明かした。義姉が県へ情報公開請求し、女性が中学3年生のとき、旧法に基づく不妊手術を強いられていたことがわかった。

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 昨年1月、国に損害賠償を求…

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