マーチング全国・「緑の床」へ再び、悪夢と向き合い手にした成長(奏でるコトバ、響くココロ)

有料記事

[PR]

船橋市立船橋高校(上)

2年間の思いをつなぐ!

 千葉県の船橋市立船橋高校はサッカーや男子バスケットボール、体操、野球など部活動が非常に盛んで、「市船(いちふな)」の通称で全国に知られる。吹奏楽部も全日本マーチングコンテスト全国大会に9回出場しているマーチングの名門だ。

 現在3年生の「こっちゃん」こと山田琴巨(ことみ)は中学時代に2回、全日本マーチングコンテスト全国大会に出場した。市船に入った最初の年も全国大会に出場。マーチングに取り組む中高生が憧れる大阪城ホールの「緑の床」で演奏・演技を披露し、銀賞を受賞した。

 高2で臨んだ昨年も、もちろん目指すは「緑の床」だった。ところが、その第一歩である千葉県大会に落とし穴が待っていた。

 フロアを動き回って演技をしながら演奏するマーチングでは、わずかな動きのずれでフォーメーションが崩れ、奏者同士が衝突するといった「事故」が起こる。なんとその年の市船は、確認ミスによってメンバーの一部が開始時の立ち位置を間違えてしまった。演奏・演技が始まるなりメンバー同士がぶつかったり、移動先がわからなくなったりという「大事故」が起きてしまった。

 バスドラムを担当していたこっちゃんの周囲は問題がなかったため、最後まで「大事故」に気づかなかった。フロアを出た後に他のメンバーの様子を見て、初めて「何かあったんだな」と思った。

 「ちょっとまずいよね」「大丈夫かな」という声も聞こえた。だが、まさか東関東大会に進めないとは思ってもみなかった。

ここから続き

 表彰式で市船の県大会落ちが…

この記事は有料記事です。残り2682文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

吹奏楽 最新情報

吹奏楽 最新情報

コンクールや大会日程など、吹奏楽に関する最新情報はこちら[もっと見る]