「ついていけない自分、分かっていた」高橋大輔一問一答

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構成・吉永岳央 大西史恭
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 フィギュアスケートの全日本選手権は22日、東京・国立代々木競技場で男子フリーがあり、ショートプログラム(SP)14位の高橋大輔(関大ク)は、ジャンプでのミスが相次ぐなどし、10位だった。総合は12位。年明けからはアイスダンスに転向して3年後の北京五輪を目指すことを表明しているため、今大会がシングルスケーターとしては最後の競技会だった。

 演技後の報道陣との主なやり取りは次の通り。

――演技を終えて

 「SP、フリーともにボロボロでしたし、最後にこういうふがいない演技をしてしまったこと、すごく申し訳ない気持ちです。自分自身すごく悔しい部分があるんですけど、今の技術についていけていない自分も分かっていました。いろんなことが本当に大変な1年だったんですけど、でもこうやって最後、お客さんの温かい拍手を……、あんな演技でも温かい拍手、声援とか拍手を送って下さって。今日まであんまり『シングル最後』っていうのは自分にとって大きなものではなかったんですけど、あんな演技でも温かい拍手を頂けて、『あー、本当にシングル引退なんだな』って実感がわいて。しゃべっていると、ちょっと、うるっとしてしまうんですけど……、でも、こういう場から、次に向かえることは本当に僕自身、幸せ者だなっていうふうに感じています」

――長光歌子コーチに花束を渡していました。

 「恥ずかしいので『お世話になりました』くらいしか言わなかったんですけど、本当に長い間、20年間ぐらいですかね、ずっと過ごしてくれて。長光コーチがいなかったら、今の僕はなかったと思うし、ここまでフィギュアを好きになっていたかも分からないです。感謝の気持ちはすごくあったんですけど、最後、演技で返せなかったのは本当に悔しい部分ではあるなと。まあ、あまりカッコ良く決められないのが僕らしいのかな」

――シングルの最後、挑戦してみてよかったと思うところは?

 「いろんなところでプライドっていうのもありましたけど、プライドを捨てられて。今の演技なんかも本当だったら、たぶん恥ずかしくて。そこを捨ててでも人前に出て滑るっていうところは、昔だったら、たぶんできなかったと思います。本当に惨めな気持ちにもなるんですけど、その中でも滑る経験ができたことはすごくよかったです。これからアイスダンスに向かうにあたって、僕は初心者。本当に下からはい上がっていかないといけない。そういった経験を先にシングルでできて、この経験は次に生きるのかなって」

――シングルを通して、一番印…

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