関学生として泣いてから1年 ライスボウルで母校と激突

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 アメリカンフットボールの社会人Xリーグ王者と学生代表が日本一を争う日本選手権・プルデンシャル生命杯第73回ライスボウルは1月3日、午後3時に東京ドームでキックオフを迎える。日本社会人選手権・ジャパンエックスボウル(JXB)を制した富士通(リーグ戦1位)と、全日本大学選手権決勝・甲子園ボウルで勝った関西学院大(関西学生2位)との対戦で、2年連続の同じ顔合わせとなる。富士通は4年連続5度目、関学大は18年ぶり2度目の優勝をめざす。両チームの注目選手を紹介する。

富士通・松井理己「重圧あったからこそ」

 「前回はここで負けて、めっちゃ泣いたなぁ」。富士通が東京ドームで社会人制覇を遂げた先月16日、WR松井理己の脳裏に去来したのは同じ東京ドームで関学大生として挑み、敗れた、約1年前のライスボウルのことだった。

 当時、すでに入社が決まっていた富士通相手に17―52と完敗。外国人選手の存在など戦力差があるのは分かっていたものの、「毎日アメフト中心の生活をしている自分たちと、仕事の片手間にアメフトをやっている社会人と、どうしてここまで差が出るのか」と悔しさばかりが残った。

 だが、その考え自体が甘かったことを、入社後に身をもって学ぶことになる。慣れない仕事に追われるなか、一般入社の同期をすごく仕事ができるように感じたり、そんな状態で週3日も練習へ行くことに罪悪感を感じたり。「仕事とアメフト、一方でもおろそかにしたら続けられない」のだと思い知らされた。

 先輩の姿から学ぶことも多い。「切り替えがうまく、1回の練習にかける気持ちが強い」。ワンプレーごとにより細かく、より個性を生かすためのアドバイスが飛び交う。学生時代は、1年時から鳥内秀晃監督に「関学史上ナンバーワンのレシーバー」と呼ばれた松井に、技術面の指摘をする人間は限られていた。だからこそ、「新鮮で楽しい。自分の可能性がどんどん広がっている感じ」と喜ぶ。

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 今年のライスボウルは、恩師…

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