飛び出し坊や、どこへ行ったの 中学生の作品、盗難次々

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比嘉展玖 安藤仙一朗
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 滋賀県発祥で、ドライバーらに子どもの飛び出し注意を呼びかける「飛び出し坊や」の看板9枚が11月、県内で相次いで盗まれる被害に遭った。盗んだ理由はわからない。いずれも中学生たちが無事故を願って手作りしたものだった。警察は窃盗事件として捜査している。(比嘉展玖、安藤仙一朗)

 盗まれた「飛び出し坊や」は、県東部にある近江八幡市安土町の市立安土中学校の生徒たちが手作りした。

 市内の安土学区まちづくり協議会が、地域活性化などを進める事業の提案を募った際、生徒たちが「地元らしい飛び出し坊や」の設置を提案したものだ。生徒たちは、安土城を築いた織田信長日本三大和牛の近江牛、特産のネギなど、地元にゆかりのある6種類の製作を決めた。

 美術部員らが7月から、ベニヤ板から型取りし、ペンキで色を塗って、10月末までに計27枚を完成させた。11月初めには市内17自治会に寄贈。生徒と自治会長らが交通安全を願いながら、電柱やフェンス脇などに立てた支柱などに針金で固定していった。

 ところが11月15日から下旬にかけて、5地区の計9枚が相次いで、針金を外すなどして盗まれていたことが発覚。6枚が回収され、一部は琵琶湖の内湖・西の湖周辺に捨てられていたことが分かっている。滋賀県警近江八幡署は窃盗事件として捜査を続けている。盗難に遭った大船戸地区の自治会長、田井中津義(つよし)さん(51)は「生徒が心を込めた飛び出し坊やが盗まれるなんて残念」と嘆く。

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 被害に遭った自治会の一部は…

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