スーツ姿で故郷を歌う ラッパー・DOTAMAの流儀
若井琢水
ラッパー・DOTAMAさん
キリッとしたメガネをかけ、パリッとスーツを着こなす。一見ただのサラリーマンだが、マイクを握ると切れ味鋭い言葉を吐き出す。
全国ツアーを展開し、国内最大級のMCバトル大会でも優勝したラッパーだ。
教員一家に生まれた。曽祖父、祖父、両親は教員だった。周囲から「将来は教員か」と言われた。真面目に進学し、進学校の佐野高校では生徒会にも所属した。普通の高校生だった。
青春時代、常に隣にあったのがヒップホップ。中学時代、ラップグループの楽曲に衝撃を受けた。かっこよさはもちろん、表現の自由さに感動した。CDショップやレコード屋に通い、幼なじみと見よう見まねで作曲も始めた。
同級生が進学する中、地元のホームセンターに就職した。両親からは反対された。目標はぼんやりしていたが、音楽活動を続けたいという思いがあった。
日中は園芸・ペット担当として働き、夜は足利市や群馬県桐生市のクラブでマイクを握った。夜通しライブをして明け方に帰宅。仮眠して出勤する。そんな生活を10年間続けた。疲れもあったが、音楽を聴けば元気を取り戻せた。
「二足のわらじ」は27歳で辞めた。年を重ねて職場での責任は重くなった。音楽活動も軌道に乗り、悩んだ末に音楽を選んだ。都内に拠点を移した。
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がむしゃらにライブやラップ…
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