家で眠る楽器、ふるさと納税通して学校へ 全国から寄付

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松永佳伸 臼井昭仁
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 使わなくなり家で眠る楽器がふるさと納税で寄付され、楽器不足に悩む中学高校の吹奏楽部に届けられている。三重県いなべ市が全国に先駆けて昨年始め、1年で100を超える楽器が寄せられた。今年は北海道東神楽(かぐら)町、宮城県富谷(とみや)市、埼玉県北本市、愛知県日進(にっしん)市、長崎県松浦市の5市町も「休眠楽器」を募り始め、さらに広がる勢いだ。

 愛知県日進市の市立日進東中学で11月30日、楽器の寄贈式があった。市には10月の受け付け開始から約1カ月間で、トランペットなど15の楽器が寄せられた。それぞれに「昔、中学時代に吹奏楽部で使っていたもの」「45年前のクラリネット。使ってもらえて喜んでいると思います」といったメッセージが添えられていた。受け取った吹奏楽部の森岡愛麗部長(2年)は「思うように楽器が使えず苦しんでいた。これから練習に励みたい」と話した。式で近藤裕貴市長は「楽器を使っていた人の思いを受け止めて練習に励んで欲しい」と話した。

 休眠楽器の寄付は昨年10月、いなべ市が仕組みをつくって始めた。楽器を寄付したい人は指定業者に査定を依頼。査定額に応じて税金が控除される=図参照。楽器は業者から自治体を通じて学校に贈られる。これらの手続きは、業者の協力を得て立ち上げた専用ウェブ「楽器寄附(きふ)ふるさと納税」(https://www.gakki-kifu.jp/別ウインドウで開きます)を使う。

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 いなべ市立大安(だいあん)…

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