栃木)英国貴族の館に降り注ぐ音と光
池田拓哉
この一年を静かに振り返ることができる、とっておきの場所を見つけた。那須町の「那須ステンドグラス美術館」。小高い丘には中世イギリスの貴族の館が再現されている。重厚な石造りの建物に入ると、聖歌が聞こえてきた。
厚さ50センチの石壁に覆われて、硬くひんやりとした手触りに身が引き締まる。壁にはめ込まれた65点のステンドグラスはイギリスを中心に欧米からの輸入品。聖書の一場面を描いた作品が多い。
館内には礼拝堂もある。まずはセント・ガブリエル礼拝堂。アロマの香りが漂い、両脇の2台のアンティーク・オルゴールが目を引く。無数の穴が開いた円盤が回ると、優しい音が流れてきた。賛美歌に思わずうっとり。約110年前にドイツで作られたオルゴールは、いまも一日7回の演奏でお客さんを楽しませる働き者だ。
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次はセント・ラファエル礼拝…
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