何げなく引いても、思いがけず心に刺さるおみくじ。インターネットやSNSに情報があふれる今も、アナログな「お告げ」が若者を引き付けています。
神奈川県の会社員島崎由季さん(28)は、「おみくじが人生の転機になった」と思っている。
持ち回りで稲荷神の世話をする習慣が残るなど、神社やお寺が身近な環境で生まれ育った。自然に歴史に興味を持ち、中学生の頃には京都への憧れが膨らんだ。でも、一人旅の経験はなく、なかなか行くことができずにいた。
ある日、離れて暮らす母方の祖母から京都旅行に誘われた。書道を教えていた祖母も歴史好きで、自宅の一室が埋まるほどの史料を持っていた。2人で新幹線に乗った。
京都に着くと、一緒に観光すると思っていた祖母は、別行動。島崎さんは仕方なく、地図を頼りにバスに乗り、地元の人に道を教わりながら寺社を巡った。そんなとき、八坂神社で目に入ったおみくじを引いた。
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