受診時定額負担、政府見送りへ 与党や医師会の反発受け

有料記事

[PR]

 政府は、医療費を抑えるために検討していた外来受診時の定額(ワンコイン)負担の導入を見送る調整に入った。与党や医療現場で「受診抑制につながる」といった反発が根強かったため。代わりに、紹介状なしで大病院を受診した患者に追加料金を求める制度を強化する方向だ。

 定額負担の導入は、社会保障費の抑制のために財務省が強く主張し、医療制度改革の焦点の一つだった。だが、与党内では「医療費は、受けた医療サービスの対価であるべきだ。病院の入場料のような仕組みはおかしい」(ベテラン議員)といった批判のほか、医療保険財政が厳しくなれば「定額」が増えていきかねないとの懸念も根強かった。

 自民党の有力な支援団体の日本医師会なども、「受診が遅れ、重症化する可能性がある。容認できない」と主張。また、「健康保険法の付則で定める、医療保険で患者の自己負担の上限は3割という原則を崩す」と譲らなかった。政府は、定額負担の導入に理解を得るのは難しいと判断した。

ここから続き

 一方、政府が決める医療サー…

この記事は有料記事です。残り332文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら