LINEペイ、決済市場に風穴 展開次第で銀行の脅威に

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村井七緒子
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 LINEは9日、スマートフォン決済「LINE Pay(ペイ)」で企業や個人の銀行口座に振り込めるサービスを始めた。決済事業者で初めてという。銀行のATM(現金自動出入機)を使わず、習い事の月謝や受験料をスマホで手軽に支払えるようになる。

 スマホ決済は店での買い物の支払いや、同じ決済アプリの利用者間での送金などができる。新サービスは同一アプリでなくても送金でき、銀行が独占してきた決済市場に風穴を開ける動きとなりそうだ。

 利用者は自らのLINEペイの残高から、1日10万円を上限に相手先口座に振り込める。手数料は一律税込み176円。相手の口座番号を知らなくても、名前と電話番号かメールアドレスがわかれば送金できる。不正利用を防ぐため、受取人にメールやショートメッセージ(SMS)で認証番号を送って本人確認し、口座情報を入力してもらう。

 LINE側は相手口座への振り込みの際、Zホールディングス(旧ヤフー)傘下のジャパンネット銀行の口座を使う。同社の法人向けの振り込み代行サービスを活用し、今ある銀行の送金網でお金をやりとりする。

 スマホ決済を巡っては、「PayPayペイペイ)」が加盟店を急拡大させた一方で、LINEペイはいち早く送金サービスの充実など店での支払い以外の機能を強化してきた。公共料金請求書のバーコードを読み取って支払う機能なども追加している。スマホアプリの使い勝手を高め、財布代わりに頻繁に使ってもらうねらいだ。

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 こうした展開の先に見据える…

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