本土決戦へ、少女は志願した 特攻後続隊の入隊記録発見

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編集委員・伊藤智章
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 太平洋戦争の戦況悪化に伴って1945(昭和20)年春、民間有志で組織する「神風特攻後続隊」がつくられた。本土決戦時の特攻に志願する予備軍的なものだった。開戦から8日で78年を迎えるのを前に、岐阜県の女性(当時18)の入隊記録の存在が明らかになった。戦争の波にのみ込まれていった女性の胸中は、戦後も家族にさえ語られなかった。

 見つかった入隊許可証の写しは、45年3月20日付で、縦18センチ、横12・8センチの紙に印刷されている。ほかに「皇国将ニ危急ニ瀕セントス」とし、特攻隊に続き「華ト散ラン」などと印刷された趣意書兼入隊志願書、後続隊訓示もあった。

 当時、岐阜県の旧坂下町(現中津川市)の役場職員だった吉村菊子さん(結婚後は亀山姓。2002年に76歳で死去)の入隊を許可するとあり、後続隊総司令の印も押されている。

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 吉村さんの没後、夫(14年…

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