日産幹部「それ見たことか」 保釈判断に疑問の声も

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大鹿靖明 久保智
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 日産自動車カルロス・ゴーン前会長がレバノンに出国したとの報道に、日産の幹部やOBらは一様に驚きの声を上げた。

 日課のジョギング中に記者からの電話で出国を知った元幹部は「本当か」と絶句。レバノンとの間に犯罪容疑者の引き渡し条約がないことなどから、「『逃げるとしたらレバノンだろう』と聞いたことがある」と明かし、「それが現実のものになるとは」。

 レバノンのベイルートにはゴーン前会長が使っている住宅があり、日産がオランダに設立した非連結子会社「ジーア」が購入費や改修費を支払っていた。別の元幹部によると、いまもジーアが所有し、ゴーン前会長の妻が住んでいるといい、「売却したくてもできない状態」。この元幹部は「レバノンで彼は英雄。かばってくれると考えているのではないか」と指摘した。

 ある現役幹部は、会社からの電子メールで出国を知った。2020年春にも始まる予定だった刑事裁判で、ゴーン前会長側はすべての事件で無罪を主張する方針だっただけに、「自分の正当性を主張する手段が国外脱出なのか」と痛烈に批判。「全面否認の被告を保釈するなんてあり得ない。それ見たことか、という感じだ」と東京地裁の判断にも疑問を投げかけた。

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 ゴーン前会長の右腕だった元…

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