日韓、1998年を原点に 外交を前に進めるためには

有料記事日韓インタビュー「隣人」

(聞き手・太田成美 写真は池田良撮影)
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日韓インタビュー 薮中三十二さん

 元徴用工の問題に端を発した日韓両政府の関係悪化。韓国が破棄を通告した日韓の軍事情報包括保護協定GSOMIAジーソミア))は失効直前に継続が決まったが、関係改善に向かうかどうかは依然不透明だ。打開策をどう見いだすべきか。対韓外交に深く携わった元外務事務次官に聞いた。

 ――GSOMIAは11月22日、一転して継続が決まりました。対韓輸出規制をめぐる日韓の局長級協議も今月開催する方針です。今回の経緯は、どう映りましたか。

 「輸出管理とGSOMIAは直接関係はないが、韓国は日本に輸出規制をされたから、GSOMIAも継続できないとしていました。そこをほぐすのが外交的な知恵の出しどころだった。韓国がきちんとした輸出管理体制をとっていると確認できれば、(輸出規制を)元に戻せる。その話し合いをしている間はGSOMIAの破棄ということにはなりませんよね。それができたことは、評価しています。GSOMIAが破棄されて、日韓が争っている、日米韓の連携もダメだというメッセージが世界に発信されることは、北朝鮮との関係でも大きなマイナスです」

 ――今回の決定は、米国の働きかけが大きく影響したのでは。

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 「米国は役割は果たしたとは…

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