「お宝」抱える不動産会社争奪戦 日米巻き込んだ結末は

有料記事

南日慶子
写真・図版
[PR]

 東証1部上場の中堅不動産会社を巡り、傘下に収めようとする企業やファンドによる争奪戦が続いている。7月以降、複数の会社が買収に乗り出し、一時は話がまとまりかけたが、この不動産会社が「心変わり」。争奪戦の行方はまだ見えない。

 騒動の主役は「ユニゾホールディングス(HD)」(東京、小崎哲資(てつじ)社長)。旧日本興業銀行(現・みずほ銀行)系だった不動産会社だ。小崎社長は興銀出身で、みずほ銀副頭取やみずほフィナンシャルグループ副社長を歴任し、2010年からユニゾ社長を務める。

 ユニゾは日本橋や八重洲といった東京の一等地にオフィスビルを所有。ビジネスホテルも手がける。

 7月、その事業基盤に目を付けた旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)がホテル事業強化のため買収の意向を表明。しかしユニゾは反対し、HISが仕掛けた株式公開買い付け(TOB)は不成立に終わった。

 その際に友好的な買収者(白馬の騎士ホワイトナイト)として登場したのが米不動産ファンドのフォートレス・インベストメント・グループだ。同社による買収にユニゾは賛同。フォートレスは8月からTOBを始めたが、ユニゾは途中で「従業員の雇用や労働条件が維持されない可能性がある」と賛同を撤回した。今月29日が期限のTOBは不成立に終わる見込みだ。

ここから続き

 そして3番目の買収者として…

この記事は有料記事です。残り765文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら