ワシントン条約で国際取引が規制されているコツメカワウソを密輸しようとしたとして、大阪府警は、堺市堺区の葬祭業松井博行容疑者(54)を関税法違反(無許可輸入未遂)の疑いで逮捕し、27日発表した。松井容疑者は「密輸しようとしたのは(同じイタチ科の)フェレット」と容疑を一部否認している。
府警と大阪税関によると、松井容疑者は9月28日、スーツケースに隠したコツメカワウソ2匹をタイから関西空港に持ち込み、無許可で輸入しようとした疑いがある。税関の検査で、税関職員が鳴き声を聞いて発覚。税関が専門家に鑑定を依頼したところ、コツメカワウソだったという。
東南アジアが主な生息地のコツメカワウソは体長40~60センチほど。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで、絶滅の恐れが高い「危急種」とされ、野生動物の取引を規制するワシントン条約は今月26日付で、コツメカワウソの商業目的での国際取引を原則禁止とした。これまでは輸出国の許可などがあれば輸入が認められたが、今後は学術目的などに限られる。
環境省はこれに合わせ、国内取引の規制も強化した。密輸の恐れがあるコツメカワウソの売買や譲渡を防ぐため、個体の事前登録を必須とした。
府警は、松井容疑者が規制が強化される前に密輸を試みた可能性もあるとみている。
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