談合疑惑の舞台、入札改革の陰で 医薬品卸大手4社捜索

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中野浩至
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 独立行政法人地域医療機能推進機構」(東京)が発注する医薬品の入札で談合した疑いがあるとして、公正取引委員会は27日午前、医薬品卸大手4社に対し独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで家宅捜索を始めた。

 談合が疑われる舞台となった地域医療機能推進機構は、14年4月に設立された。前身の年金・健康保険福祉施設整理機構が、「無駄づかい」と批判を受けた年金福祉施設の売却を進める中で、存続することになった病院の運営を目的とされた。

 初年度となった14年度の機構の契約は、競争性のある競争入札などが件数ベースで37・2%だった一方、競争性のない随意契約は62・8%に上っていた。機構は契約に競争性を持たせようと、随意契約できる事由の適用を厳格化することや、入札への参加資格要件を緩和するなどの取り組みを実施。その後は割合が逆転し、18年度には競争性のある契約が85・0%、随意契約は15・0%となっている。

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 今回の強制調査では、機構の…

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