「愛したいし、愛されたい」オードリーの言葉に救われて

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山内深紗子
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 ココ・シャネル、マリリン・モンロージェーン・バーキンマドンナ……。名だたる女性たちの生き様を紹介してきた作家、山口路子さん(53)は、失意の時に女優オードリー・ヘプバーン(1929~93)の言葉に出会い、励まされたといいます。清楚でかわいらしいだけでない、時代を超えて愛されるオードリーの魅力とは。

愛を失った経験

 映画好きの山口さんは10代の頃、「ローマの休日」や「ティファニーで朝食を」などオードリーの出演作を見て、「永遠の妖精」とうたわれる魅力に親しんでいた。「でも優等生すぎて、それ以上の深い興味は湧かなかった」

 32歳で長女を出産。子育てと執筆活動に専念していたが、40歳を過ぎた頃、「自分なりに信じていた愛」を失う経験をした。愛をテーマに書いてきたけれど、その資格があるのか。生きることや書く意味を見失い、悩んだ。

 そんな時、依頼された次回作のリサーチで、オードリーの歩みや残した言葉をたどった。

 《戦争を経験すると、死や貧しさ、危険などについて学び、安全な暮らしの大切さや、それが「突然失われることもある」という現実を、痛感させられます。そして、「どうしても失いたくないもの」は何なのか、真剣に考えるようにもなります》

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