民主派圧勝、香港デモの行方は 政治揺るがす伏線作った

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香港=益満雄一郎
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 抗議デモで揺れる香港の区議会選挙で、香港政府と中国政府に対する有権者の強烈な不満が示された。民主派は沸き立ち、攻勢を強める構えだが、強気を貫いてきた政府側に譲歩の余地は少ない。社会の分断も埋まっておらず、出口は一向に見えない。

 民主派の圧勝を受け、注目が集まるのは半年近く続くデモの行方だ。

 政府が今回、逆風を承知で区議選を実施した背景には、民主派やデモ隊がため込んだ不満の「ガス抜き」を図る狙いがあったとされる。

 しかし、民主派が掲げる五大要求を政府が全面的に受け入れる可能性はほとんどない。そうなれば、民意を無視したとしてデモ隊が再び過激な動きに出ることが想定される。

 区議会は公共サービスなど住民の暮らしに身近な政策を政府に提言するのが主な役割で、条例制定など強い権限を持たない。今回の選挙も、有権者による政府への「信任投票」としての重みが大きいが、将来、香港政治を揺るがしかねない「伏線」も作った。

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 香港政府トップの行政長官は…

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