ゾフルーザ、耐性ウイルスの懸念 インフル治療どうする

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杉浦奈実 後藤一也
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 今年は、過去20年で2番目に早くインフルエンザが流行し始めた。薬を求めて医療機関を訪ねる患者が増えつつある。昨年3月に発売された治療薬「ゾフルーザ」は「1回のむだけでいい」と話題になり、前回の流行期には最も多く使われた。ところが、関連学会が先月、子どもに使うことを積極的に勧められない、という意見をまとめた。ゾフルーザが効きにくい耐性ウイルスも、通常のウイルスと同じくらい感染力を持つという論文も出た。どうすればいいのか。

 インフルエンザ治療薬は数種類あり、のみ方も違う。「タミフル」は1日2回、5日間のむ必要があるが、ゾフルーザは1回のめば済む。厚生労働省の資料によると、前回の流行期にはインフルエンザ患者の4割にあたる推定約427万人に使われた。

 ところが、この薬が効きにくい耐性ウイルスが現れた。このまま大量に薬を使い続けてよいのか。日本感染症学会と日本小児科学会は抗インフル薬の使い方について話し合い、10月にそれぞれ提言や指針を発表した。

 感染症学会の議論をまとめた倉敷中央病院の石田直医師(呼吸器内科)によると、ゾフルーザは使われ始めたばかりで、科学的データが少ない。そのため、学会内で意見が割れた。

 結局、①12歳以上は推奨・…

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