青春なかったから「ニート甲子園」 心の壁取っ払って汗

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竹田和博
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 富山県黒部市で10年以上続くソフトボール大会がある。「ニート甲子園」。参加者は自立に向けて、各地の施設で暮らす人たちだ。一心にボールを追いかけて交流を深め、遅れた「青春」を楽しむ人もいる。

 「ケツの穴、しめていけよ!」「絶対優勝するぞー!」。10月中旬、快晴のグラウンドに、にぎやかな声と打球音が響いた。

 この日、富山、石川両県の4施設の10~60代の利用者やスタッフら計約80人が集まった。虐待やひきこもり、障害、貧困など、利用者が施設とつながった背景はさまざまだが、参加者はそれぞれの事情や年齢に関係なく一緒に汗を流す。

 薬物依存症者らの自立支援施設「富山ダルクリカバリークルーズ」(富山市)の男性(37)は、中学まで野球をやっていた経験を買われてエースと4番を務めた。「やる以上は勝ちたいから気合も入るし、団結力も強まる」。同施設代表の林敦也さん(45)は「『依存症者』という壁を取っ払って関わってもらえるのでありがたい」と話す。

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 「他の団体を見て『こういう…

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