財投3兆円超、成田の新滑走路やなにわ筋線に 経済対策
岩沢志気
政府は策定中の経済対策に、国が低利で貸し付ける財政投融資(財投)を3兆円超あてる方針を固めた。成田空港の滑走路拡大や、関西空港へのアクセスが便利になる「なにわ筋線」の整備などに使う。財政が悪化する中で与党側から支出拡大を求められている政府が、財投の活用で「大型の経済対策」を演出したいとの思惑ものぞく。
経済対策は今年度の補正予算と来年度当初予算に盛り込まれる。財投の場合、今年度の計画を変更して約1・5兆円を上乗せし、20年度の計画にも約1・5兆円分を反映させる方向だ。
財投は、政府が訪日旅行客を増やすために注力する空港関連のインフラ整備を中心に使う。成田空港を運営する成田国際空港会社は2028年度末までに3本目の滑走路の新設や、既存の滑走路の延伸を計画する。総事業費約5千億円のうち、4千億円ほどを来年度の財投計画に計上する方向で財務省と国土交通省、空港会社が調整している。
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