迫る繁華街、行き交うのはローカル線 郷愁漂う汐見橋線

有料記事勝手に関西遺産

鈴木智之
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「まだまだ勝手に関西遺産

 大勢の人でにぎわう大阪・ミナミの繁華街、難波の外れをトコトコと走る電車をご存じだろうか。

 普通列車しかなく、汐見橋(しおみばし)駅(大阪市浪速区)から岸里玉出(きしのさとたまで)駅(同市西成区)までの4・6キロを約9分で結ぶ。その名も南海電鉄「汐見橋線」。電車はすべて、運転士が車掌役もこなすワンマンカーだ。

 汐見橋駅に向かうため、私は隣接する阪神なんば線桜川駅で降りた。2009年に開業したばかりのモダンな造り。そんな感慨もつかの間、地下ホームを上がると武骨な汐見橋駅が目に入った。外観は白くて角張っていて、まるで倉庫……。周囲の商店やアパートに溶け込んでいて、駅と知っていないと通り過ぎてしまいそうなほど、存在感はなかった。

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 駅舎に足を踏み入れる。券売…

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