初見翔、石塚大樹
小売り業界が休業日の導入や営業時間の短縮に取り組んでいる。名古屋が本拠の名鉄百貨店は、本店(名古屋市中村区)と一宮店(愛知県一宮市)について、2020年4月から原則月1回を休業日にする。採用難に伴う人員減が続く中、現場の販売員の負担を減らす「働き方改革」の一環という。
名鉄百貨店は現在、名古屋駅地区にある本店は元日の年1回、一宮店は元日を含む年5回を休業日にしている。20年4月以降、元日のほかに毎月第3火曜日を基本に休む。繁忙月の7、12月は無休とする一方、1、8月は休業日を2回にする。同社によると、名鉄百貨店が月1回の休業日を設けるのは、01年2月以来19年ぶり。
理由について「販売員への負担が増加するなか、働き方改革を推進するため」と説明している。同社の従業員は10年前の約千人から600人ほどまで減っている。残業時間を抑制することで離職率を下げる狙いという。
名鉄百貨店はかつて、毎週火曜日を休みにしていた時期もあったといい、現在も火曜日は1週間の中で最も売り上げが少ないという。休業によるコスト削減効果はあるものの、売上高、営業利益ともに減少を見込んでいるとしたうえで、「影響は最小限に抑えたい」(諸岡繁久・本店営業推進部長)とした。
■ライバル店は追従…