孤立するアメリカ イスラエル占領容認に安保理各国批判

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ニューヨーク=藤原学思
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 国連安全保障理事会は20日、パレスチナ問題を含む中東情勢を議題に会合を開いた。イスラエルによるヨルダン川西岸地区のユダヤ人入植地の占領について、米国は18日に事実上容認する発言をしたが、各理事国は相次いで批判。米国の孤立が浮き彫りになった。

 安保理ではほぼ毎月、パレスチナ自治区の人道問題などについて話し合っている。ただ、今回はイスラエルの入植活動についてポンペオ米国務長官が18日に「国際法に違反しない」と述べたことから、この問題に議論が集中した。

 英国、フランスドイツ、ポーランド、ベルギーの欧州理事国5カ国は会合前、報道陣に声明を発表。「占領は国際法違反だ」として、イスラエルに対して入植活動をやめるよう求めた。また、イスラエルとパレスチナの「2国家共存」を「双方の願いを正当に実現する唯一かつ現実的で、実現可能な道筋」とした。

 会合でも、米国の発言を念頭に批判が続出。「2国家共存をむしばむような一方的なやり方を慎むよう、全加盟国に求める」(ドイツ)、「一国が違法かそうでないかを決めるべきではない」(フランス)などの声があがった。

 一方、米国は「ヨルダン川西岸地区の複雑な政治問題は、パレスチナとイスラエルによる直接交渉でしか解決しえない」と前置きした上で、「国際社会が不公平にイスラエルを批判する中で、我々が黙って見ているわけにはいかない」と弁明した。

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 会合後には安保理メンバーで…

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