マンション建設「日照侵害だ」 名古屋で相次ぐ紛争なぜ

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編集委員・伊藤智章
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 名古屋市名東区の10階建て分譲マンションの入居者が、市道を挟んだ真南に建設中の14階建て賃貸マンションが日照やプライバシーを侵害するとして、名古屋地裁に建築差し止めの仮処分を申し立てる。市の日影規制の対象外の地域だが、冬は全戸が日陰になり、低層階は終日にわたって日が差さないなど影響が大きく、受忍限度を超えるという。

 仮処分を申し立てるのは、市営地下鉄本郷駅前の「シーアイマンション第2本郷」の41戸の住民69人で、全戸の3分の2にあたる。問題の賃貸マンションは、幅6・5メートルの市道を挟んで南側の薬品会社ビル跡地約1900平方メートルに、不動産会社「サムティ」(大阪市)が計画し、建設会社「六合」(名古屋市)が建設中だ。高さは43・38メートルあり、ワンルームなど183戸の共同住宅。6月に着工し、2021年1月に完成予定だ。

 現場は近隣商業地域で、1996年に容積率が400%に緩和され、市条例の日影規制の対象から外れた。住民側の試算によると、冬至の時期にシーアイマンションの東側半分が6時間日陰になる。2階以下は一日中、日光が入らない可能性がある。さらに高層ビルが間近に建つことによる圧迫感、階段や窓からのぞかれるプライバシー権の侵害など人格権が侵害されるとしている。

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