北陸新幹線の浸水脱線車両、解体向け線路に戻す作業開始

台風19号

細沢礼輝
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 台風19号による大雨で北陸新幹線10編成が浸水した長野市長野新幹線車両センターで19日、廃車が決まっている脱線車両を線路に戻す作業が本格的に始まった。線路上で動かせるようになれば、解体に向けた作業に取りかかる予定だという。

 浸水した10編成(計120両)のうち脱線したのは2編成で、両編成の全車輪の8割を超える78軸が線路から外れていた。

 復旧作業では、基地内の架線を傷つけないようクレーンを使わず、台車をジャッキアップして線路に戻す方法をとっている。

 最初に12両編成から先頭車を切り離し、19日午前には数十人の作業員が11号車と10号車を復旧させる作業に取りかかった。2編成とも線路に戻すには約3週間かかる見込みという。

 車両を所有するJR東日本JR西日本は、車内の扉上にあるLED表示器などの再利用できる部品を取り外した後、車両の解体に取りかかる予定だ。両社の損害額は計約150億円にのぼるとみられる。(細沢礼輝)

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