長期政権と道連れの医師 「デモ辞さず」すがる業界陰り

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 票の力がものをいう永田町で、かつての業界団体の雄が苦しんでいる。政権が取り組む社会保障制度改革で、蚊帳の外に置かれた日本医師会(日医)である。

 9月19日夜、東京・紀尾井町のホテルニューオータニの宴会場。医師や薬剤師など医療業界出身の自民党議員と医療系団体の代表者ら約70人が集まる会合に緊張が走った。

 「現場の我々に声がかからないのはおかしい。現場の声が反映されなければ、デモも辞さない」。温厚な人柄で知られる日医会長、横倉義武氏(75)が怒りをあらわにしたのだ。

 矛先は、翌20日にスタートする政府の全世代型社会保障検討会議に向けられていた。急速に進む少子高齢化を踏まえ、今後の年金や医療介護の制度はどうあるべきか。医療と直結するテーマを議論するのに、医療系団体がメンバーに選ばれていなかった。

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