葉っぱの町のごみゼロ宣言 分別45種類「もう慣れた」

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辻岡大助
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 全国で初めて「ごみをゼロにする」と16年前に宣言した町が四国にあります。ごみの資源化と再生利用、まだまだ使える再使用、発生自体の抑制によって、焼却されたり埋め立てられたりするごみを「ゼロ」にしようという取り組みです。来年がその目標年ですが、一つの小さな地域だけでは解決できない課題も浮き彫りになっています。

 〈陶磁器類 ガラス類 リサイクル先 徳島市で路盤材に〉

 徳島市から車で約1時間の山間に位置する上勝町。四国の町で最も少ない人口約1500人の町内で1カ所だけのごみ収集所「日比ケ谷ごみステーション」に、そんなプレートが掲示されている。その下のケースの中に食器の陶器片やガラス片が重なる。1キロあたりのリサイクル費も表示され、36円。

 プレートはごみの種類ごとに40枚超も並ぶ。発泡スチロール製の食品トレーをきれいに洗えば0・49円だが、汚れたままだと「その他のプラスチック」に分別されて42円に跳ね上がる。ごみを資源化して再利用するリサイクルのメドが立つたびにプレートの数が増え、3年前から45分別になった。

 ごみ収集車はなく、住民が収集所に持ち込んでいるが、生ごみの臭いはしない。農業の片山初枝さん(71)は町の補助で買った堆肥(たいひ)化容器に生ごみを入れ、肥料として畑にまく。生ごみはそうして各戸で処分するのが決まりだ。その他のごみも「最初はどの種類に分ければいいか戸惑ったけど、すっかり慣れました」と話す。

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