ビール祭りや名物看板は マラソン札幌移転、困惑の現場

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 2020年東京五輪のマラソン・競歩の開催地が東京都から札幌市に移り、北海道のイベント関係者らが気をもんでいる。コースの発着点は五輪以外の利用が制限される可能性があり、イベントが例年通り開催できるか不透明なためだ。大会期間は札幌の夏の観光シーズンの最盛期。宿泊先だけでなく、名物の看板にまで影響が及ぶかもしれない。

 「どれくらいの期間と場所を五輪で使うのか、早く知りたい」。札幌の夏の風物詩「さっぽろ大通ビアガーデン」の主催団体の一つ、札幌観光協会の担当者は話す。会場の大通公園は五輪マラソンの発着地点の最有力候補で、東京五輪の大会組織委員会が18日の実務者協議で提示する予定となっている。

 東京五輪(2020年7月24日~8月9日)の大会組織委員会は、観客席の設営やセキュリティー確保などのため、競技で使う施設については開幕前から借り上げる方針をとっている。

 大通ビアガーデンは1959年に始まり、来年で62回目。東西に延びる約900メートルに国内大手ビール4社などが出店し、座席数は約1万3千席で国内最大級だ。今年は7月19日~8月14日に110万人以上が訪れ、約44万リットル(中ジョッキ88万杯分)が消費された。

 札幌の情報誌「O.tone」編集長の平野たまみさんは「夏の五輪が札幌で開かれるなんて最初で最後だろうから、多くの市民にとって五輪はウェルカムだと思う」としつつ「もしビアガーデンが全くできなかったとしたら、話は別かもしれない」と言う。

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 大通公園では初夏から秋にか…

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