長野県上田市にある中学校のサッカーボールが新潟県・佐渡島の海岸で見つかり、生徒たちの元に戻ってきた。台風19号で川に流され、日本海を経て漂着したとみられる。学校関係者は「そんな遠くまで流されて戻ってくるなんて奇跡的」と感激している。
ボールを拾ったのは、逸見(へんみ)登さん(70)=同県佐渡市。今月2日午後、島南部の海岸の砂丘で見つけた。ボールには「依田窪南部中」とあり、上田市と長野県長和町の組合立の中学校のものとわかった。「台風で学校が被災して流されたのでは」。真っ先にこんな心配が頭をよぎった。
その後、電話で無事を確認。段ボール箱に手紙と自宅で採れた十数個のゆずの実を入れて送り返した。手紙には、長野県ゆかりの島崎藤村の「椰子(やし)の実」の詩を引き合いに「これも藤村の取り持つ縁でしょうか」としたためた。台風の豪雨からちょうど1カ月後の12日、学校に到着した。
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学校側は、脇を流れる武石(…
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