巨大ITで孫氏が目指す反転攻勢 寡占化へ公取委の懸念

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村井七緒子 栗林史子 伊藤弘毅 大鹿靖明
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 日本で多くの人がネットで使うポータルサイト「ヤフー」とメッセージアプリの「LINE(ライン)」。膨大な利用者を抱えるこの2社の経営統合が検討されていることが明らかになった。背後で動くのは、ヤフーの持ち株会社のZ(ゼット)ホールディングス(HD)を傘下に持つソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長。実現すれば海外のIT企業に対抗する存在になりそうだが、巨大IT企業への反発と規制強化が世界的な流れだ。暮らしのあちこちに入り込んでいる2社の統合計画は、我々に大きな影響を与えそうだ。

 統合を検討しているのはZHDとLINE。現在の統合案では、携帯電話のソフトバンク(SB)とLINEの親会社、韓国ネイバーが折半出資で新会社を設立する。同社がZHDの筆頭株主となり、ZHD傘下に事業会社ヤフーとLINEがぶら下がる形が想定されている。新会社は折半出資だがSBGの連結子会社とし、その影響力が強くなる見通しだ。

 交渉のカギを握るのは、ZHDやSBを傘下に持つSBGトップの孫氏だ。

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 交渉関係者によると、今夏ご…

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