特定危険指定暴力団「工藤会」の本部事務所(北九州市小倉北区)の跡地の売買契約が12日、正式に成立した。工藤会側が、公益財団法人・福岡県暴力追放運動推進センター(福岡市)に、1億円で売却するとの契約を両者が結んだ。工藤会側が事務所を解体した後、センターは県内の民間企業に跡地を転売する。

 契約締結に向けた交渉を仲介していた北九州市が同日、発表した。転売先の企業もセンターと契約を締結。市とセンター、工藤会側は、契約の履行を定めた基本合意書を交わした。

 本部事務所は、固定資産税の滞納を理由に市が昨年12月、差し押さえている。今回の売却に際して、市は建物の差し押さえを解除。工藤会側は来年2月末までに更地にして、跡地(1752平方メートル)の所有権をセンターに移す。事務所の解体作業は15日にも始める。

 売却、転売代金ともに1億円。解体費用など約6千万円を差し引いた約4千万円は工藤会の組員らが関与したとされる事件の被害者への賠償金に充てられる。

 売却をめぐり、市や県警は、民…

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