栄養バランスもゴミも 避難所の教訓詰まった防災ゼリー

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大宮慎次朗
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 東北地方の企業が開発した備蓄食「防災ゼリー」が今月から、インターネット通販大手アマゾンで売り出されている。東日本大震災での避難所生活を教訓に生まれた製品で、この秋に相次いだ台風被害でも活躍した。災害大国の経験に基づくさまざまな工夫が、新たな備蓄食に込められている。

乾パンやおかゆの「弱点」

 開発したのは防災事業などに取り組む「ワンテーブル」(宮城県多賀城市)の島田昌幸社長(36)だ。島田さん自身、震災の津波被害で避難所生活を送ったことがあり、炊き出しもした。

 当時の避難生活では、食事は主に乾パンやおかゆだった。だが、ただでさえ水分が不足しがちな状況で乾パンを食べると、さらにのどが渇いてしまう。おかゆは高齢者が誤ってのどに詰まらせてしまう恐れがあった。

 「食べやすい備蓄食」の必要性を痛感した島田さんは、こう決意した。

 「あの日、見たものすべてを解決する」

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 それから約6年、試行錯誤を…

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