「格好つける時代終わった」真矢ミキ、5年ぶり舞台復帰

有料記事宝塚歌劇団

尾崎千裕
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 俳優の真矢(まや)ミキが舞台「正しいオトナたち」で、念願のストレートプレイ(せりふ劇)に挑戦する。意外にも本格的な舞台出演も5年ぶり。芝居の世界にひたる喜びをあらためてかみしめる。

 宝塚歌劇団トップスターから一転、映像の世界に飛び込んだ理由、4年半にわたってMCをつとめた朝の情報番組「ビビット」(TBS系)出演までの葛藤、この作品にかける思い……率直な言葉で語ってくれた。

 ――本格的な舞台出演は5年ぶりです。

 朝の情報番組をやっていたら、舞台はできなかったですね。

 翌日のことを考えると、夜9時でも外にいるとハラハラしてきちゃって。もちろん穴は開けられないですし。初めの頃は、テレビ局に(午前)3時半入りにしてました。そんなに早くても意味なさすぎるとなって、最終的にはそれでも5時半ぐらいまでかな。時事的な話を扱うので、そこはやっぱりね。

 ――その「ビビット」は9月末に終了。最終回、涙は見せず爽やかなあいさつでした。

 20年間いた宝塚を卒業する時も、私はまったく泣かなかったです。意外とその場その場というか、やり切りタイプなんですよね。

 「ビビット」も出会えたことに感謝、経験できたことに感謝。「もっとみんなでいたいね」という時期に卒業だったので、その寂しさはありましたけれど。美しい花火みたいに、ドーンバーン、サアーッと終われました。

大きなバンジージャンプ

 ――情報番組のオファーを受けるかどうか葛藤があった、とブログで明かしています。

 お話をいただいた時、私も「なし」だと思いましたよ。

 ちょうど5年前は、「こっからどっぷり芝居につかって、役者に邁進(まいしん)するぞ」と思っていた時期だったんです。中尾彬さんの「50代は芝居に深みが出るから、そこはがっつりやるんだぞ」という言葉が頭にあって。どれだけ味のある役者に変わっていけるのか、そういう時期に、「遠回りなのでは」「本職から遠のくのでは」……という思いがありました。

 でも、生まれて半世紀たって…

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