ホームレス大学生、米国の当たり前 190センチも車で

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ロサンゼルス=鵜飼啓
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 米国の大学で、ホームレスの学生の存在が問題になっている。部屋を借りる費用をまかなえず、車で寝泊まりしたり、友人宅を転々としたりしているのだ。(ロサンゼルス=鵜飼啓

平均家賃、月3000ドル

 カリフォルニア州サンフランシスコ郊外でマシュー・ボドさん(21)が1年10カ月、寝泊まりしたのは、愛車の2000年製マスタング。前の座席を後ろにずらして倒し、身長190センチの体を横たえた。「狭くて大変だった。車の暖房が壊れていて、冬はさらにきつかった」

 幼い頃に両親が離婚。16歳のとき、一緒に暮らしていた母親の引っ越しを機に、折り合いの悪かった父親と暮らすようになった。衝突を繰り返し、高校の成績が悪化。転校を重ねた末、中退した。

 高卒学力認定試験を経て、公立の2年制大学で成人教育なども行うコミュニティーカレッジに進んだ。1年目は大半の授業で単位を落とし、父親に怒鳴られた。「出て行け。二度と戻ってくるな」。身の回りの品を車に積み込み、家を飛び出した。

 一帯はIT企業が集まるシリ…

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