れいわで進む議場の障害者対応 ヤジ受けた市議の思い

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編集委員・伊藤智章
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 今夏の参院選で、れいわ新選組から重度障害や難病の候補者が初当選し、参院では大型の車いすに対応するための議場改修や介助者の議場入場、採決の押しボタンを介助者が押せるようにするといった対応がとられた。先に活動してきた障害者の市議や元市議は前進を喜びながら、足元の現状に厳しい目を向けている。

 「裁判を思い出した」。れいわの2人の当選や国会活動の本格化を受け、岐阜県中津川市の元市議小池公夫さん(80)の自宅には電話が相次ぐ。

 市議1期目の02年、がんで声帯を失った。復帰後、職員にメモを渡し、代読で発言しようとしたら、「誤読の恐れがある」と阻まれ、引退する07年まで一度も本会議で発言できなかった。市と同僚市議を訴え、名古屋高裁が12年、市に賠償を命じた。

 当時、パソコンが使えないのに、音声変換付きパソコン使用を提示した議会側の対応に、今も憤りは消えない。それに比べ、れいわの2人は最初から介助者がつき、代理投票まで認められた。

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 同市議会は14年施行の議会…

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