かんぽ不正、現場の叫び 経営陣との質疑応答、資料入手

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北川慧一
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 かんぽ生命の来年からの保険営業再開に、販売を担う日本郵便の現場で「時期尚早」などと不安や不満の声が相次いでいる。朝日新聞が入手した経営陣と従業員の対話集会の内部資料でわかった。厳しい目標管理や会社の風通しの悪さなどの課題を指摘する声もあがり、約40万人が働く巨大組織の苦悩が浮かび上がる。

 日本郵便は8月以降、横山邦男社長ら経営陣と従業員の対話集会「フロントライン・セッション」を各地で開いている。現場の声を経営改革につなげるのがねらいだ。首都圏・東海・近畿など計9会場での「やり取り模様」と題した社員向け文書には、200に及ぶ質疑応答が記されている。

 金沢市内で10月2日開かれた北陸支社の集会。「1日5件のお客さま対応をしても1年かかる。来年1月までに何をどこまでやればいいのか」。ある郵便局からこんな不安の声があがった。不正販売を受け、渉外社員1人あたり約1200件の顧客対応が割り振られているという。不正の疑われる18万3千件に加え、約3千万件の全契約調査のさなか。現場は契約確認や苦情対応に追われている。

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 他の支社でも「郵便局のブラ…

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