ゴルフは庶民のスポーツ?金持ちの娯楽? 減税巡り攻防

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西山明宏 岡村夏樹
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 年末にとりまとめる来年度の与党税制改正大綱に向け、地方税の「ゴルフ場利用税」をめぐる攻防が熱を帯び始めた。長年廃止を求めてきた文部科学省や関連団体が、来年の東京五輪で正式競技となったことを追い風に、「まずは減税」を掲げて、維持を求めている地方自治体公明党への攻勢を強めている。議論のカギは「ゴルフは庶民のスポーツ」かどうか、だ。

 ゴルフ場利用税は、18~69歳のゴルファーが1日上限1200円の範囲で負担する。スポーツを所管する文科省は、2000年から毎年、税制改正で利用税廃止の要望を続けてきたが、実現していない。

 しかし今年は様相が異なる。来年の東京五輪でゴルフが正式競技になったことを受け、五輪前最後となる税調での成果を求めて文科省が現実路線に転換した。一足飛びに廃止にするのではなく、まずは非課税となる年齢幅の拡大などの減税を求める策だ。

 今の制度では、五輪競技であろうと課税されることになる。超党派のゴルフ議員連盟会長を務める自民党衛藤征士郎・元衆院副議長は「東京五輪前の今年こそ最後のチャンス。スポーツに課税するなど国家の恥だ」と息巻く。

 10月30日の自民党の部会では、ゴルフ関連団体の「ゴルフをした人の50%強が年収500万円未満」とのデータが示された要望書が配布された。「庶民のスポーツ」であることをアピールするのは、ゴルフが「金持ちの娯楽」とされてきたことが、課税の根拠でもあるためだ。

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