「ツレうつ」作者の生きづらさ 正体知って、始めた活動

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聞き手・太田康夫
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 うつ病の夫との闘病生活を描いた漫画エッセー「ツレがうつになりまして。」などの著作で知られる漫画家の細川貂々(てんてん)さん(50)。実は、子どものころから生きづらさを抱えてきたという。その「正体」や、自ら始めた生きづらさと向き合う取り組みを語ってもらった。

 ――細川さんが抱えてきた生きづらさとは?

 小さなころから母親に「あなたは何もできない子だから、何もしなくていい」「喜んでいると他人にねたまれる。うれしがったり楽しんだりしているところを見せてはだめ」と、後ろ向きなことばかり言われて育てられました。そうした影響だと思いますが、私は自己肯定感が低く、「どうせ私にできるはずがない」と、なかなか前に踏みだせないネガティブな性格なんです。そんな自分がずっと嫌いだったんです。

 ――子どもの頃はどんな子だったんですか

 友人や先生といった周りの人たちから「あなたは普通じゃない。普通にしなさい」とよく言われてきました。体育の授業で行進するときにテンポを合わせられないなど、同級生たちが簡単にできることができなかったことがありました。対人関係も苦手でした。友人に「私の脚、太いでしょ」と聞かれて、「太いね」と思ったことを正直に答えて怒られたこともありました。「普通にできない私は駄目な人間だ」と感じてきました。

 ――転機はありましたか

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 1年半ほど前、生きづらさの…

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