第4回
2011年1月26日、政府の地震調査研究推進本部(地震本部)の会議で、その年の3月に公表する予定の「地震活動の長期評価」草案のある記述が問題になった。
「宮城県中南部から福島県中部にかけての沿岸で、巨大津波による津波堆積(たいせき)物が約450~800年程度の間隔で堆積しており(中略)、巨大津波を伴う地震がいつ発生してもおかしくはない」
震災発生1カ月半前のことだ。
会議出席者から異論が出た。
「『いつ起きてもおかしくはない』という言葉は、東海地震によく使われていて、特別対策法を作らなければいけないのかという連想が働いてしまう」
ここから続き
メールで意見が交わされ、「…
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら
見送られた津波対策 訴訟記録から浮かんだ事実
福島第一原発事故をめぐり民事訴訟記録から浮かび上がった事実をたどった。[もっと見る]