いい夫婦の日に始めた店 旅立ったあなたが遺したものは

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大野博
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 夫の遺志を継ぎ、佐賀県鳥栖市の一軒家でカフェを営んでいた女性が、15日限りで店をたたむ。

 同市蔵上4丁目の古賀邦子さん(64)。大阪府生まれで、福岡県久留米市で暮らしていた17年前、3歳年上だった直司(なおじ)さんとバーで知り合った。

 同県小郡市出身の直司さんは、ついのすみかにと「川沿いの眺めの良い場所」を鳥栖市内で見つけ、建物を設計していた。誘われて見に行った邦子さんに、直司さんは「ここで一緒に暮らすか?」。プロポーズの言葉だった。

 オープンデッキに芝生の庭。田園風景を行き交う列車。「この眺めをお客さんに楽しんでもらうのもいいかもしれないね」。60歳を機に整体院の経営から身を引いていた直司さんに、邦子さんはカフェを始めることを勧めた。6年前のことだ。いい夫婦の日にちなみ、11月22日に開店。名前は「パレア」にした。

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 しかし3年前の春、直司さん…

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