約10時間のギリシャ劇「グリークス」 杉原邦生が挑む

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増田愛子
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 シェークスピアからスーパー歌舞伎Ⅱ(セカンド)の最新作まで、幅広い作品を手がける演出家・舞台美術家の杉原邦生が11月、上演時間約10時間に及ぶ大作「グリークス」(編・英訳=ジョン・バートン、ケネス・カヴァンダー 翻訳=小沢英実)に挑む。トロイア戦争を巡る10本のギリシャ悲劇を、全3部に再構成した物語だ。

 杉原は、演劇の原点であるギリシャ劇を「いつか通る道」と感じていたという。「言葉も物語も骨太でシンプルな分、演出家の技量が問われる。『インナーマッスル』がついてから、と時期を見計らっていた」

 女たちが、戦争の発端となった女神の争いを語る場面に始まり、戦いの果てに、生き別れた姉弟の再会を描く終幕まで。登場人物たちは、災難や不幸の原因を、崇拝しているはずの神々に求め、その存在は作り事だとまで言う。

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 「例えば、今では科学で解明…

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