難病の妻、救った夫からのノート そしてインスタ発信

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山内深紗子
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 多発性硬化症を知っていますか? 中枢神経系の難病で国内の患者は約1万人。20~30代で発症する人が多く、かつては仕事や出産を諦めることもありました。しかし治療法が進歩したいま、普通に日常生活を送れる人も増加。当事者同士がSNSなどで病をオープンに語り、「希望」を発信しています。

 「同じ経験を持つママ同士つながれて、孤独から解放されました」

 兵庫県明石市の3児の母、野村渚さん(33)のインスタグラムに、今夏、九州地方の女性からこんなお礼と写真が届いた。多発性硬化症を契機に野村さんが開設したインスタグラムで、近くに住む30代の女性同士を紹介。その後交流を深めている報告だった。

 野村さんは27歳の時に発症。目がかすみ、左半身がしびれ、ふらついて数メートルも歩けない――。こんな症状で入院したのは、次男陸虎(りくと)君(7)が生後9カ月の時だった。半年後には握力が低下し、はしも握れなくなった。尿意も便意も感じず、視野もぼやけ、夫の一哉さん(33)の顔の判別もつかなくなった。不安で、泣き続けた。

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 そんなとき救ってくれたのが…

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