「何をしていて亡くなったのか」 勤務先で倒れた父よ

有料記事台風19号

深津弘
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 台風19号の大雨の影響で7人が死亡した福島県本宮市。中心部にある勤務先からずぶぬれで戻ってきたボイラー技士の山口正明さん(72)は、13日の早朝にふたたび家を出たまま戻ってこなかった。

 真夜中になって家族が見つけたのは、勤務先の病院の前で倒れた姿だった。「父は何をしていて亡くなったのか」。どうしても最期を知りたい家族が情報を集めている。

 台風19号が上陸した12日。深夜の午後11時ごろ、山口さんは災害対応の要請を受け、隣町の三春町にある自宅から病院に向かった。阿武隈川が氾濫(はんらん)し、5階建ての病院は1階が天井近くまで浸水していた。翌午前4時ごろにいったん帰宅した時は、びしょぬれの姿。着替えを済ませると、「寒い」と言って毛布にくるまった。

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 午前6時ごろ、慌てるように…

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