災害ボランティアをやりたい① まず自分で情報収集を

台風19号

佐藤卓史
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台風19号支援通信

 台風19号は関東甲信越や東北などの広い地域に被害をもたらした。被災地が分散しており、復旧・復興に各地で多くの人手が必要だ。その力になるのがボランティア。被災地の復旧・復興を手助けするためには、どんなことに注意すればいいのか。

 まずは被災地の被害状況や、ボランティアの募集状況を把握することが大切だ。全国社会福祉協議会は「まずは自分自身で被災地の情報を収集し、現地に行くか、行かないかを判断すること」と呼びかける。

 多くの場合、地元自治体の社会福祉協議会(社協)などが中心になってボランティアセンター(ボラセン)を設けてボランティアを受け付ける。同時に泥かきや浸水家具の片付けなど、被災者ごとに異なるニーズを整理し、ボランティアに役割を割り振る形が一般的だ。

 ただ、混乱している被災地ではすぐにボラセンを開けないこともある。特に、ボランティアの経験が少なく自己完結型の活動が難しい人は、現地の受け入れ態勢が整っていない段階で行っても効率的な活動ができず、逆に現地の負担を増やしてしまうこともある。まずは受け入れ態勢が整うのを待ったほうが賢明だ。

 被災地支援活動が豊富なNPO法人「レスキューストックヤード」(名古屋市)の担当者は「情報収集の際は、社協や自治体に電話で問い合わせるのはできるだけ控え、インターネットなどで自分で調べてほしい」と話す。やるべきことが山積している被災地側は、電話応対も負担になるからだ。

 全国社会福祉協議会は各地のボランティア募集状況の一覧をウェブサイト(https://www.saigaivc.com/別ウインドウで開きます)に載せ、随時更新している。ボランティアの募集対象を近隣住民に限っている自治体もある。必要な人数の差や受け入れ側の事情もあってのことなので、自分が活動できる場所を選ぼう。

 地域の社協やボランティア団体が、バスなどを手配して団体で被災地へ行くボランティアを募るケースもある。現地での手続きや保険などをまとめてしてもらえたり、経験豊富な人から活動のコツをアドバイスしてもらったりもできる。自分の地元の社協や団体のウェブサイトをチェックしたり、地元自治体名と「ボランティアバス」で検索したりして調べてみよう。

情報収集に役立つウェブサイト

◇全国社会福祉協議会(全社協) 被災地支援・災害ボランティア情報

各地の社協などが設けているボランティアセンターの状況、ボランティア活動保険の案内など

https://www.saigaivc.com/別ウインドウで開きます

◇ボラ市民ウェブ

東京都社協が運営する東京ボランティア・市民活動センターのサイト。ボランティアの募集状況や募金などの被災地支援の案内

https://www.tvac.or.jp/別ウインドウで開きます

◇レスキューストックヤード

同団体のボランティア活動状況や、「災害ボランティアお役立ち情報」の項目には服装や携行品などの案内も

http://rsy-nagoya.com/別ウインドウで開きます

◇NEXCO東日本

災害ボランティア活動用車両の高速道路無料措置の案内。NEXCO中日本・西日本、首都高速、阪神高速、本四高速各社も同様の措置を実施

https://www.e-nexco.co.jp/road_info/important_info/h31/1015/別ウインドウで開きます佐藤卓史

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