宮城)遺族「ゴールではなくスタート」 大川小津波訴訟

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山本逸生 窪小谷菜月
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 東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻市大川小学校の児童23人の遺族が、市と県に損害賠償を求めた訴訟は、遺族側の勝訴が最高裁で確定した。守れたはずの命が失われることが二度とないように――。裁判を終えた遺族を尋ねた。

 12日朝、原告の佐藤和隆さん(52)は石巻市内の職場でひとり、写真を眺めた。三男の雄樹君(当時12)がはにかみながら、両手を上げてガッツポーズを作る。「思い出すのはこういう笑ってる顔」と、佐藤さんは目を細めた。

 最高裁の決定は、11日朝に知り合いからの電話で知った。午後、雄樹君のお墓を訪れ、「ようやく終わったよ。また新しいスタートになる。力貸してな」と報告した。

 法廷での闘いは、市と県の控…

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