華麗なパス回しで「シャンパンラグビー」と称され、ワールドカップ(W杯)日本大会で決勝トーナメント進出を決めたフランス代表が、フィールド外でも強さを求めて縦横無尽に動いている。「相撲にはタックルのヒントがありそうだ」。そんな発想から、10日には強化スタッフが大相撲の千葉巡業を視察。4年後の2023年に自国でW杯を迎える強豪は、さらなる進化に余念がない。
巡業を訪れた一行は、技術担当のコーチや若い世代の代表チームを指揮する監督ら約10人。まず目を奪われたのは、朝稽古で四股を踏む力士たちの姿だった。「あの大きな体で足が高く上がる柔軟性に感動した。ラグビー選手も力士のような体の柔らかさは見習うべきだ」。代表チームでテクニカルディレクターを務めるディディエ・ルチエール氏は興奮気味に話した。
前日には柔道の総本山の講道館で稽古を見学し、日本代表のスタッフとも語り合った。実戦形式で技を掛け合う「乱取り」の多さが印象に残ったという。「日本の柔道の指導者は練習中に口を出さない。選手が自立しているね。勉強になった」
ラグビーのフランス代表は19…